「車窓から、世界の」

2010年の夏。終電間際。大阪は阪急電車の淡路駅。僕は飲めないお酒でホワイトアウトし、駅のホームから線路に転落して頭を4針縫う怪我をした。どなたかが非常停止ボタンを押してくれたので轢かれずに済んだが、目を開けたら20メートル向こうに電車が見えた。阪急の駅員さんが、血だらけの僕を引き上げて、おんぶして救急車まで運び、病院にも付き添って治療が終わるまでずっと僕の側にいてくれた。心配かけて申し訳ないな、と思っていたら、「こちら側に責任がある事故ではございませんよね」とだけ確認して帰って行った。「人身事故の影響で、上下線とも運転を見合わせております」なんてアナウンスを聞くのはしょっちゅうだ。僕が線路に落ちたときも、他の駅でこの類いのアナウンスが流れたのだろうか。そのとき一体どれくらいの人が僕の命のことを思ってくれたのだろう。僕らは他人の命に対して、どのくらいの距離から意識的になるのだろうか…。このあたりが、本作を書き出した動機である。2014年のピッコロ劇団オフシアターの初演から、木全さん以外のキャストが変わり、演出が変わり、改稿を重ね、2016年バージョンとしてiakuで上演。

あらすじ

地元有志のはたらきかけによって出来た念願の新駅「東奥原」(ひがしおくばる)。
しかし、多くの住民は従来から利用していた特急が止まる隣の奥原駅から離れることはなかった。おかげで、当初見込んでいた年間乗降利用客数には程遠く、駅前開発は停滞、東奥原駅は地域発信型請願駅の代表的な失敗例となってしまった。この駅のホームから中学生女子三人が特急電車に飛び込むという凄惨な事件から2週間。今日は彼女たちがかつて所属したガールスカウト主催の「お別れ会」が行なわれる。学校関係者が東奥原駅で電車を待っているが、電車は遅延しているようでなかなか来ない。他愛もない世間話から、徐々に女子中学生達の死の真相に話題は及ぶ。彼女たちと関係があったという同人漫画家が現れ、彼は自分は「神」で女子中学生たちを「信者」と言った。


「車窓から、世界の」

日程・会場 
2016年12月8日(木)~10日(土) 兵庫 ピッコロシアター中ホール(兵庫県立尼崎青少年創造劇場)
2016年12月14日(水)~19日(月) 東京 こまばアゴラ劇場
2017年1月14日(土)~15日(日) 三重 四天王寺スクエア

作 横山拓也
演出 上田一軒

出演
橋爪未萠里(劇団赤鬼)
木全晶子(兵庫県立ピッコロ劇団)
岸本奈津枝
大塚宣幸(大阪バンガー帝国)
杉原公輔(匿名劇壇)
緒方晋(The Stone Age)

スタッフ
舞台監督:青野守浩
舞台美術:柴田隆弘
照明:葛西健一(GEKKEN staffroom)
音響:三宅住絵(Quantum Leap*)
演出助手:鎌江文子
宣伝美術・WEBデザイン:下元浩人(81 EIGHTY ONE)
宣伝写真・舞台写真:堀川高志(kutowans studio)
チラシモデル:澤田紬希、徳永風歌、山内佑夏(以上、舞夢プロ)
制作:笠原希(iaku/ライトアイ)
兵庫公演共催:兵庫県立尼崎青少年創造劇場
東京公演提携:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
三重公演提携:特定非営利活動法人パフォーミングアーツネットワークみえ、四天王寺スクエア
助成:芸術文化振興基金
企画・製作:iaku

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ピッコロ劇団オフシアターvol.29
「車窓から、世界の」

日程・会場 
2014年4月3日(木)~6日(日) ピッコロシアター中ホール(兵庫県立尼崎青少年創造劇場)

作・演出 横山拓也(iaku)

出演
木全晶子
杏華

今仲ひろし
橘義
小安展子

スタッフ
舞台美術:柴田隆弘
舞台監督:武吉浩二(Quantum Leap*)
照明:葛西健一(GEKKEN staffroom)
音響:三宅住絵(Quantum Leap*)
演出部:北村侑也
宣伝美術:チャーハン・ラモーン
宣伝写真:堀川高志(kutowans studio)
制作:田窪哲旨、貴田雄介
制作総括:三砂博
主催:兵庫県立尼崎青少年創造劇場