2018.11/29thu~12/22sat
iakuは2012年に劇作家の横山拓也が大阪で立ち上げた演劇ユニットです。緻密な会話が螺旋階段を上がるようにじっくりと層を重ね、いつの間にか登場人物たちの葛藤に立ち会っているような感覚に陥る対話中心の劇を発表しています。これまで、一場面、一連なりの時間の中で描き切る作品を多く作ってきましたが、2017年に発表した「粛々と運針」以降、抽象的な場所や時間を取り込むことに興味を持って作劇しています。本作でも、いくつかのチャレンジを試みます。舞台美術家の柴田隆弘さんには台本の起筆に先行して美術プランを立ててもらったり、劇中音楽として僕が20年に渡って欠かさず新譜を聴いてきたアーティストsmall circle of friendsの楽曲を使用することを先決したり、今までやってこなかったようなやり方も取り入れて、新鮮なスタートラインを設定しました。「こんな風に作れば及第点は取れるだろう」「あのとき上手くいった方法論で安全に創作しよう」という守りには入らず、自分に刺激を与えながら新たな境地へ踏み込みたいと思っています。そこに今まで築いてきた作風やカラーみたいなものが自然と、さざ波のように交じってきて、ちょうど良くなるんじゃないかと踏んでいます。今回は関西弁のニュアンスに頼らずに進行することになりそうで、その辺り少し不安がありますが、ユーモアとエンタテインメント精神をもって、間口を広くしてお待ちしています。
作・演出 横山拓也
ある芸能プロダクションの養成所で、幼年児クラスに演技を教える仕事をしたときのこと。4歳の子が「誰々くんにイヤなことされた」と報告してきたので、「誰々くん、◯◯ちゃんイヤやったみたいやで」と嫌がらせをした本人に伝えたら、すぐに◯◯ちゃんに近づき「ごめんね」と言った。すると◯◯ちゃんは、反射的に「いいよ」と返した。「え、本当にいいの? もう許すの?」と僕は問うたが、そこでケンカ(未遂)は終了した。そういえば、保育園や幼稚園でも「ごめんね」「いいよ」という、まるで合言葉のような仲直りのやり方があると聞いたことがある。それを目の当たりにしたのだ。ここは関西なのに、いわゆる標準語で往復する「ごめんね」「いいよ」の機械的な言葉の交換に強烈な違和感を持った。このやりとりを見て、子ども同志のイザコザの中に、被害者と加害者にならざるを得ない事故が発生した場合、どうなるのかを想像した。大人たちを巻き込んで、「ごめんね」「いいよ」では片付かない事態に発展。やがて、人生レベルで影響していく…。「許す」とは何か。寛容であることでもなくて、我慢することでもなくて、諦めることでもなくて。また、許す行為には、時の経過が関わってくる。「忘れる」という罪も発生する。許す・許される関係の間にある葛藤、ドラマを見つめたい。
小学生のとき。幼なじみに負わせたケガのせいで、うちの家もあっちの家も、ままならなくなってしまった。あの事故で何もかもが歪んでしまった。あんなにひどいことになるなんて。あれから長い月日が経ち。あの子は、あの人はどうしているだろう。ときに振り返ってみたり、ときに立ち止まってみたり。それでも日常は進行する。「人生」という尺度を実感出来る歳になって、ようやくわかった。あの事故にまとわりつく罪や遺恨は、きっとどこまでいっても終わりはない。
尾方宣久〈MONO〉
1973年生2月13日生まれ。福岡県出身。立命館大学の学生劇団「立命芸術劇場」を経て1994年よりMONOに参加。九州男児らしい生真面目な雰囲気と、独特のとぼけた雰囲気をあわせ持つ。近年の代表作に、MONO『ハテノウタ』(演出:土田英生)、世田谷パブリックシアター+KERA・MAP #007『キネマと恋人』(演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ)、THE PLAN9 『J(ジャック)』、土田英生セレクションvol.3『算段兄弟』(演出:土田英生)など。第8回関西現代演劇俳優賞男優受賞
橋爪未萠里劇団赤鬼
1988年2月22日生まれ。兵庫県出身。A型。神戸に生まれ、神戸で育つ。2007年に神戸を拠点とする「神戸から飛び出したホッとプレゼンターズ」劇団赤鬼に入団。以降すべての作品に参加。他にも客演多数。iaku作品にはすでに7作品に出演。iaku作品には欠かせない存在となっている。
近藤フク〈ペンギンプルペイルパイルズ〉
1982年福井県生まれ。立命館大学在学中に舞台演技に触れ、2004年上京。ENBUゼミナールで舞台演技を学ぶ。卒業後KERA・MAPや東京タンバリンなどの舞台に出演し、2006年にENBUゼミナールの講師でもあった倉持裕が主催する劇団ペンギンプルペイルパイルズに出演。2008年に劇団員となる。以降劇団公演以外にも舞台、CM、ドラマ、映画等出演多数
納葉
1995年生。高校までサッカー部に所属した後、早稲田大学に入学、同大演劇研究会に入会。無法地帯とも言えるそのアトリエで、役者、舞台作業、スタッフワーク等、舞台の基礎知識を吸収する。2015年に江古田のガールズ『おかしな2人』に出演して以降、大学外での活動を本格的に始める。幼少期から山道を探検するような環境で育ったことから生き物全般への好奇心が強い。日本史も好きで、歴史を感じるものに目がない。
松本亮
1986年生まれ。大阪府高槻市出身。2011年上京。舌に染み込んだコミカルな関西弁と、身体に染み付いたコミカルな動きが特徴。得意な動きはシャドーボクシング。2013年 俳優 染谷将太監督「シミラーバットディファレント」に出演。最近は落語を習い始め、「もしもし亭八幸」という高座名をもつ。
異儀田夏葉〈KAKUTA〉
1981年埼玉県生まれ。2009年にKAKUTA「さとがえり」に出演。その後劇団ワークショップを経て2013年KAKUTAに入団。多彩な趣味で育んだサブカルセンスとバレエで培った軽快なムーブを武器に小劇場からダンスユニット、コント公演まで幅広く活躍。近作に(舞台)KAKUTA「痕跡」、ONEOR8「世界は嘘で出来ている」、小松台東「明るい家族、楽しいプロレス!」(TV)NHK「透明なゆりかご」等。
川村紗也
1986年10月25日生まれ。東京都出身。2014年、自身で劇団ユニット「僕たちが好きだった川村紗也」を立ち上げる。近年の出演作に、僕たちが好きだった川村紗也『ゆっくり回る菊池』(青木秀樹 作・演出)、ゴーチ・ブラザーズ「イヌの日」(長塚圭史作・松居大悟演出) 、小松台東『山笑う』(松本哲也作・演出)、『人間風車』(河原雅彦演出)、岩松了プロデュース『三人姉妹はホントにモスクワに行きたがっているのか?』(岩松了作・演出)他。
猪俣三四郎〈ナイロン100℃〉
1977年6月28日愛知県生まれ。京都大学入学後「劇団その1」に参加。以降「アーノルドシュワルツェネッガー」を経て現在は「ナイロン100℃」メンバー。近年の代表作に、シス・カンパニー『三人姉妹』、贅沢貧乏『フィクション・シティー』、ロロ『マジカル肉じゃがファミリーツアー』、艶∞ポリス『顔!!!』、ロ字ック『媚微る、』、アジア舞台芸術祭国際共同制作『黄金のご飯食堂』、ナイロン100℃『百年の秘密』など。
★早期観劇割引 ☆平日マチネ割引
※開演の1時間前より受付開始、30分前開場
【託】託児サービス
対象:公演当日に1歳~未就学児 料金:500円 定員:各回10人
申込方法:11月17日(土)までに三鷹市芸術文化センター
TEL 0422-47-5122に申し込み
東京都三鷹市上連雀6-12-14
TEL 0422-47-5122
MAP
JR三鷹駅南口 2番バスのりばから乗車(どこ行きでもOK)
バス停3つ目「八幡前・芸術文化センター」下車すぐ
または6・7番のりばから「八幡前」下車1分。または徒歩約15分。
※なるべく公共交通機関でご来場ください
【発売日】財団友の会会員10月5日(金)/一般10月6日(土)
【料金】全席自由席・日時指定
一般前売3,000円 当日3,500円
財団友の会会員前売2,500円 当日3,000円
U-25 前売2,000円 当日2,500円
高校生以下 前売・当日共1,000円
★早期観劇割引 ☆平日マチネ割引
一般前売2,500円 当日3,000円
財団友の会会員前売2,000円 当日2,500円
U-25 前売1,500円 当日2,000円
高校生以下 前売・当日共500円
【購入】
〈三鷹市芸術文化センター〉
https://mitaka-art.jp/ticket
TEL 0422-47-5122
〈ライトアイ かさはら〉
TEL 080-9759-2383(11時~19時)
〈ローソンチケット〉
http://l-tike.com/iaku-aini(Lコード36005)
TEL 0570-000-407
〈演劇最強論〉
http://www.engekisaikyoron.net/(手数料無料)
〈CoRich!〉
https://ticket.corich.jp/apply/94782/
※CoRich!での予約は当日精算となります。
三鷹市芸術文化センター TEL 0422-47-5122(10時~19時/月曜休館)
ライトアイ TEL 080-9759-2383(11時~19時)
主催:(公財)三鷹市スポーツと文化財団
開演時間
21日(金)19:30
22日(土)14:00
※開演の1時間前より受付開始、30分前開場
【発売日】10月6日(土)
【料金】全席自由席・日時指定・整理番号付
一般予約 2,800円 当日 3,000円
プリズムクラブ(友の会) 2,500円
U-25 1,500円
高校生以下 500円
※U-25、「高校生以下」は、いずれも公演当日の年齢
【購入】
〈プリズムホールチケットカウンター〉
TEL 072-924-9999
(9時~19時/月曜休館/祝日の場合は翌日)
〈ライトアイ かさはら〉
TEL 080-9759-2383(11時~19時)
〈ローソンチケット〉
http://l-tike.com/iaku-aini(Lコード59005)
TEL 0570-000-407
〈演劇最強論〉
http://www.engekisaikyoron.net/(手数料無料)
〈CoRich!〉
https://ticket.corich.jp/apply/94855/
※CoRich!での予約は当日精算となります。
ライトアイ TEL 080-9759-2383(11時~19時)
iaku info.iaku@gmail.com
協賛:(公財)八尾市文化振興事業団
主催:一般社団法人iaku
舞台美術 : 柴田隆弘
舞台監督 : 青野守浩
照明 : 葛西健一
音響 : 星野大輔(サウンドウィーズ)
衣装アドバイザー : 阿部美千代(MIHYプロデュース)
ドラマトゥルク : 上田一軒
文芸協力 : カトリヒデトシ
演出助手 : 朝倉エリ
アンダースタディ : 加茂井彩音
撮影・宣伝美術 : 下元浩人(EIGHTY ONE)
宣伝 : 吉田プロモーション
制作協力 : 佐藤美紘、安井和恵
制作 : 笠原希(ライトアイ)
企画・製作 : 一般社団法人iaku
ライトアイ TEL 080-9759-2383(11時~19時) info.iaku@gmail.com