作・演出:横山拓也
〈東京公演〉
2017年6月2日(金)~6日(火) 新宿眼科画廊 スペース地下
〈大阪公演〉
2017年6月9日(金)~11日(日) インディペンデントシアター1st
iakuは2012年に劇作家の横山拓也が大阪で立ち上げた演劇ユニットです。iakuでは、徹底的にセリフ・会話にこだわった作劇を目指しており、関西弁口語を用いたディスカッションの積み上げによって「人物」や「事象」が浮き彫りにされるドラマを作っています。今回は2015年秋以来の長編新作を製作します。過去、iakuでは、ひとつの場所、ひとつの時間軸で、ほぼ暗転を入れずに描き切る作品を多く作ってきました。一ヶ所に約90分間、登場人物を留めて、無理なく会話させ、ドラマをつくり、カタルシスを迎えることは、案外簡単ではなく、作家の力量が問われます。その枷に挑み、楽しみに変えて劇作してきましたが、同時にこのスタイルに固執することは、演劇の自由度や豊かさを端から放棄することになってしまうのではないか?という問いも突き付けられます。自身の持ち味やiakuの作風を生かしながら、演劇的チャレンジを求めて、本作では、iakuとして新たな境地を目指したいと考えています。その実験精神を物語るかのような小さい会場での上演です。濃密なやりとりをお楽しみいただけましたら幸いです。
チクチクと針を運ぶ。チクタクと進む秒針。
2つの無関係な家庭を縫い合わせてみる。
イントロダクション
築野家。弟と二人で母を見舞う。病室で母から紹介されたのは、「金沢さん」という
俺たちの知らない初老の紳士。親父が死んだあと、親しい仲らしい。膵臓ガンを告知された母は、
金沢さんと相談の結果、穏やかに最期を迎えることを選んだという。まだ治療の可能性はあるのに。
なんだよ尊厳死って。誰だよ金沢さんて。
田熊家。平均寿命くらいまで支払いを続けたら自分のものになる小さな一軒家を去年購入。
その家のどこかで子猫の鳴き声がする。早く助けてあげたいけど、交通事故で頸椎を痛めた夫は
ケガを理由に探してくれない。私は、お腹に新しい命を宿しているかもしれないのに。
不思議。この話の切り出し方が分からない。
平凡な生活の内に潜む葛藤を、周到な会話で描き出すiakuの新たな試み。
作・演出:横山拓也より
いつのまにか弟が僕のことを「アニキ」と呼んでいることに気づいた。学生時代は確かに「お兄ちゃん」と呼んでいた弟が、いつ「アニキ」なんて不良(!)な言葉を獲得したのだろうか。人生は、自分が主人公の物語である。僕の人生における弟は、当然のことながら僕の弟役で登場しているわけだ。僕は、他の人が主役を張る物語の中で、どんな「役」を担っているだろうか。時に、アニキ役であり、長男役であり、夫役であり、劇作家役であり、かわいい後輩役であり、都合の良い友人役であり、よく来るお客さん役であり、通りすがりのおじさん役であったりする。無数に役柄を演じさせられているもんだ。僕の正体はなんだ?弟とは、母親とは、妻とは…、みんな何者なのだろうか。
〈東京公演〉
新宿眼科画廊 スペース地下
MAP 東京都新宿区新宿5-18-11
JR「新宿駅」東口より徒歩12分
地下鉄「東新宿駅」より徒歩6分
地下鉄「新宿三丁目駅」より徒歩7分
2017年6月2日(金)~6日(火)
13:00 | 14:00 | 17:00 | 19:00 | 19:30 | |
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2日(金) | ● | ||||
3日(土) | ● | ● | |||
4日(日) | ● | ● | |||
5日(月) | ● | ● | |||
6日(火) | ● | ★ |
※開演の30分前より受付開始・開場 ※上演時間は約85分を予定しています
※開演いたしますとご入場を制限させていただく場合があります。時間に余裕を持ってお越しください
〈大阪公演〉
インディペンデントシアター1st
MAP 大阪市浪速区日本橋5-12-4
大阪市営地下鉄堺筋線「恵美須町駅」下車、
1B西出口より左(南)へ徒歩すぐ
2017年6月9日(金)~11日(日)
13:00 | 14:00 | 17:00 | 19:00 | 19:30 | |
---|---|---|---|---|---|
9日(金) | ● | ||||
10日(土) | ● | ● | |||
11日(日) | ● | ● |
※開演45分前より受付開始、30分前より開場 ※上演時間は約85分を予定しています
※開演いたしますとご入場を制限させていただく場合があります。時間に余裕を持ってお越しください
【発売日】
4月23日(日)10時〜
【料金】
一般 3,000円(前売・予約) 3,500円(当日)
U-22(22歳以下) 2,000円(前売・予約・当日共)
高校生以下 500円(要予約/枚数限定)
【購入】
〈iaku〉
TEL 06-6647-8243(11時~19時)
〈チケットぴあ〉
TEL 0570-02-9999
Pコード 東京公演(457-745) 大阪公演(457-746)
〈CoRich!〉 ※CoRich!での予約は当日精算となります。
WEB(東京公演) https://ticket.corich.jp/apply/82370/
WEB(大阪公演) https://ticket.corich.jp/apply/82371/
※U-22は22歳以下の方が対象です
※U-22、高校生以下の方は年齢の確認できるものを受付にてご提示ください
※未就学児入場不可
尾方宣久
〈MONO〉
1973年生2月13日生まれ。福岡県出身。立命館大学の学生劇団「立命芸術劇場」を経て1994年よりMONOに参加。九州男児らしい生真面目な雰囲気と、独特のとぼけた雰囲気をあわせ持つ。近年の代表作に、MONO『ハテノウタ』(演出:土田英生)、世田谷パブリックシアター+KERA・MAP #007『キネマと恋人』(演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ)、THE PLAN9 『J(ジャック)』、土田英生セレクションvol.3『算段兄弟』(演出:土田英生)など。第8回関西現代演劇俳優賞男優受賞
近藤フク
〈ペンギンプルペイルパイルズ〉
1982年福井県福井市生まれ。立命館大学在学中に舞台演技に触れ、2004年上京。ENBUゼミナールで舞台演技を学ぶ。卒業後KERA・MAPや東京タンバリンなどの舞台に出演し、2006年にENBUゼミナールの講師でもあった倉持裕が主催する劇団ペンギンプルペイルパイルズに出演。2008年に劇団員となる。以降劇団公演以外にも舞台、CM、ドラマ、映画等出演多数
市原文太郎
1978年3月2日生まれ。7年ほど大阪の老舗劇団で活動したのち上京。劇団在籍時の教えである「新人はまず、裏方仕事から」を素直に受け止め、役者業の傍ら、彼方此方で修行をした結果、現在では特技と呼べるまでに上達。継続は力なり、を実感するも、役者の出演依頼よりも先に裏方の仕事依頼が来ることに困惑中。ただの人見知りで無口なだけなのだが、周囲には寡黙で常に落ち着いた印象を与える、らしい。少しでも社交的であろうと、本音の読めない笑顔をふりまくおとなしい方の大阪人。
伊藤えりこ
〈Aripe〉
新劇や小劇場の舞台で、シリアスからコメディ、エンターテイメントまでと活動の幅は広く、ラジオCMやTVCMのナレーション等、声の現場でもコンスタントに活動中。身長の低さ(cm)を生かした愛されキャラ、その見た目に反する太く通る声、体力が自慢。体を動かすことも得意でダンスや身体表現の舞台にも多数出演。2012年、主宰ユニット「Aripe(アライプ)」より、横山氏に書き下ろしを依頼した「人の気も知らないで」で濃密な関西弁会話劇でも評価を得る。同作品でiakuの旗揚げ公演に参加し、3年間で10都市50ステージ以上上演。
佐藤幸子
〈mizhen〉
1986年生まれ。大阪府高槻市出身。2011年上京。舌に染み込んだコミカルな関西弁と、身体に染み付いたコミカルな動きが特徴。得意な動きはシャドーボクシング。2013年 俳優 染谷将太監督「シミラーバットディファレント」に出演。最近は落語を習い始め、「もしもし亭八幸」という高座名をもつ。
橋爪未萠里
〈劇団赤鬼〉
1988年2月22日生まれ。兵庫県出身。A型。神戸に生まれ、神戸で育つ。 2007年に神戸を拠点とする「神戸から飛び出したホッとプレゼンターズ」劇団赤鬼に入団。以降すべての作品に参加。他にも客演多数。iaku作品には『目頭を押さえた』『流れんな』『walk in closet』『車窓から、世界の』に続き5度目の出演。
舞台監督:新井和幸、北島康伸
音響:星野大輔(サウンドウィーズ)
照明:岡田潤之
照明オペレーター(東京):中西美樹
ドラマトゥルク:上田一軒
文芸協力:カトリヒデトシ
宣伝美術・webデザイン:下元浩人(EIGHTY ONE)
写真:堀川高志(kutowans studio)
当日運営(東京):佐藤美紘
制作協力(東京):北澤芙美子 (大阪):寺井ゆうこ
宣伝:吉田プロモーション
制作:笠原希(ライトアイ/iaku)
製作:iaku
助成:芸術文化振興基金
お問い合せ
ライトアイ
06-6647-8243(11時~19時)
http://righteye.jp