2020.10/28wed~11/8sun
「iakuは2012年に劇作家の横山拓也が大阪で立ち上げた演劇ユニットです。緻密な会話が螺旋階段を上がるようにじっくりと層を重ね、いつの間にか登場人物たちの葛藤に立ち会っているような感覚に陥る対話中心の劇を発表しています」。この簡単なプロフィールを導入に、毎回特設サイトは、はじめてiakuに興味を持ってくれた方を意識して書き出してきました。このテキストを作っている8月現在、新型コロナウイルスに関する諸問題はまったく落ち着いていません。今まで通りに物事を進めることができず、今公演の情報公開もここまで遅れてしまいました。ここに書くべき文章も、今まで通りというわけにはいかず、何度もネガティブな方向に引っ張られ、書き直しています。はじめましてのお客様とのファーストコンタクトかもしれないのに、今、何を目的に書けばいいのか見失いそうです。「ぜひ観に来てください!」とすら言いづらく、そもそも客席数も半分に減らす予定なので、宣伝そのものに矛盾が生じかけています。作品づくりの際にもダブルバインドがはたらいて、今までのように起筆するのに難儀しました。良い作品をつくる意気込みだけでやりたいのに、俳優同士の物理的距離や、稽古場が密にならないように1シーンの登場人物の数などを考慮しなくてはいけないからです。また、感染予防を意識しながら演出を行うことも、なかなか至難の業です。他の演劇人の皆さんもよくやられているなぁと感心してしまいます。そこまでして演劇をやらなければいけない理由とは何なのか。それは、他の業種とほとんど同じだと思います。止めてしまったら、団体が立ち行かなくなるからです。iakuを継続させないといけない。どんな状況でも、良い作品をつくらないといけない。2年後、3年後もiakuが演劇活動を続けていられるように、いろんな思いに蓋をして、当たり前のフリをして、粛々と前に進まないといけない。まるで誰かに強要されているような書きぶりですが、それを選んでいるのは自分自身です。敢えて言えば、経営者の横山がアーティストの横山に指示しているのかもしれません。どこを切り取っても矛盾だらけです。コロナのことを取り上げても、PCR検査を増やすと医療崩壊が起きると言われ、治療薬やワクチンの開発を急げば安全性に疑問が投げられ、徹底的に消毒をすれば常在菌が死んで免疫力が下がるという情報が出てきて、どう身動きを取ればいいのかわかりません。だけど、自分の生活や人生に置き換えてみたら、いつだってそんなことばかり起きています。自分の欲望を満たそうとしたら誰かを傷つけるかもしれないとか、どちらかを選べばどちらかを失うなんて、しょっちゅう出くわしていることです。コロナにまつわる諸問題は、ちょっと理不尽で、健康への影響が人それぞれで、経済的なダメージだけはやたら大きいので、やるせない気持ちになりますが、それでも、これまでの人生でやってきたように、選択、判断、決定をしなければいけないということなのです。これは、いつも僕が劇で書こうとしてきたこととも繋がります。毎日気持ちが行ったり来たりすることを認めながら、演劇をやるしかないのでやります。中止しないといけない状況になったら、またそのときに考えます。覚悟はしつつ、諦めないように、しばらくはそういう風に創作活動を続けます。
横山拓也
結婚してから毎日、昨晩食べた料理をネットにアップし続けている、ある夫婦の晩御飯の記録『ラストナイトレシピ』。〝レシピ〟とは名ばかりで、完成した料理の写真を1枚載せるだけ。ときにはカップ麺やスーパーの惣菜、ときにはファミレスの写真がアップされることもある。「私たちの最後の晩餐は何やろね」。そんな他愛もない話をしてからしばらく、突然妻が亡くなった。まだ30歳だった。あれから、妻の両親が「申し訳ない」と必要以上に干渉してくる。夫の父親が一緒に住まわせてほしいと訪ねてくる。妻の昔の恋人や、自称〝親友〟が弔問にやってくる。『ラストナイトレシピ』を繰りながら、一人になった夫はこれからの生活について思料する。
橋爪未萠里〈劇団赤鬼〉
1988年2月22日生まれ。兵庫県出身。神戸に生まれ、神戸で育つ。2007年に神戸を拠点とする「神戸から飛び出したホッとプレゼンターズ」劇団赤鬼に入団。他にも客演多数。最近の出演作品にTAAC『だから、せめてもの、愛。』、オフィスコットーネ改訂版『埒もなく汚れなく』 等がある。iaku作品にはすでに8作品に出演。iaku作品には欠かせない存在となっている。
竹内都子〈〉
1962年2月5日生まれ。大阪府出身。1984年「劇団七曜日」に入団、1986年清水よし子と「ピンクの電話」を結成し人気を博す。女優としても舞台・ドラマ等で活躍中。「ドラえもん」ではジャイアンママの声を担当。夫・菅原大吉との二人芝居ユニット「夫婦印プロデュース」で過去3本の作品を上演し好評を得ている。横山拓也作品では『ヒトハミナ、ヒトナミノ』(2019年/松本祐子演出)に出演。近年の出演:舞台『阿呆浪士』『エール!』、ドラマ『まんぷく』『この世界の片隅に』『乱反射』など。
福本伸一〈ラッパ屋〉
1961年10月13日生まれ。大阪府出身。早稲田大学演劇サークルを経て、鈴木聡主宰の劇団、ラッパ屋の旗揚げに参加。主力メンバーとして活躍しながら、TV、外部舞台出演など多方面に活躍中。最近の主な出演作に、舞台パルコ・プロデュース『トムとディックとハリー』(中屋敷法仁演出)、てがみ座『燦々―さんさん―』(扇田拓也演出)、オフィスコットーネ『埒もなく汚れなく』(瀬戸山美咲演出)、TVドラマ『病院の治しかた~ドクター有原の挑戦~』(TX)、『おかしな刑事』シリーズ(EX)、オーディオドラマ『最貧前線 ~「宮崎駿の雑想ノート」より~』(水戸芸術館)など。
竹内都子〈〉
1962年2月5日生まれ。大阪府出身。1984年「劇団七曜日」に入団、1986年清水よし子と「ピンクの電話」を結成し人気を博す。女優としても舞台・ドラマ等で活躍中。「ドラえもん」ではジャイアンママの声を担当。夫・菅原大吉との二人芝居ユニット「夫婦印プロデュース」で過去3本の作品を上演し好評を得ている。横山拓也作品では『ヒトハミナ、ヒトナミノ』(2019年/松本祐子演出)に出演。近年の出演:舞台『阿呆浪士』『エール!』、ドラマ『まんぷく』『この世界の片隅に』『乱反射』など。
福本伸一〈ラッパ屋〉
1961年10月13日生まれ。大阪府出身。早稲田大学演劇サークルを経て、鈴木聡主宰の劇団、ラッパ屋の旗揚げに参加。主力メンバーとして活躍しながら、TV、外部舞台出演など多方面に活躍中。最近の主な出演作に、舞台パルコ・プロデュース『トムとディックとハリー』(中屋敷法仁演出)、てがみ座『燦々―さんさん―』(扇田拓也演出)、オフィスコットーネ『埒もなく汚れなく』(瀬戸山美咲演出)、TVドラマ『病院の治しかた~ドクター有原の挑戦~』(TX)、『おかしな刑事』シリーズ(EX)、オーディオドラマ『最貧前線 ~「宮崎駿の雑想ノート」より~』(水戸芸術館)など。
杉原公輔〈匿名劇壇〉
1992年3月2日生まれ。滋賀県出身。2013年匿名劇壇に入団。以後多数の舞台作品に出演。主な外部出演作品に壁ノ花団『サイドカー』『ウィークエンダー』『ニューヘアスタイルイズグッド』/作演出 水沼健・Plant M『If you are happy and→』/作演出 樋口ミユ等がある。
緒方晋〈The Stone Age〉
1972年1月30日生まれ。大阪府出身。1998年に大阪でThe Stone Ageの旗揚げメンバーとして参加。以降は劇団員として全ての作品に出演。現在は休団中。2016年からは活動拠点を東京に移し活動中。近年の主な舞台出演作品に庭劇団ペニノ『ダークマスター』『笑顔の砦』、オフィスコットーネ 改訂版『埒もなく汚れなく』、らまのだ『優しい顔ぶれ』等がある。iaku作品は『ハイツブリが飛ぶのを』(関西現代演劇俳優賞受賞)以来久々の出演。
伊藤えりこ〈〉
1979年11月6日生まれ。大阪府出身。新劇や小劇場の舞台で、シリアスからコメディ、エンターテイメントまでと活動の幅は広く、ラジオCMやTVCMのナレーション等、声の現場でもコンスタントに活動中。シアターゲームティーチャーとしても活動する。身長の低さを生かした愛されキャラ、その見た目に反する太く通る声、体力が自慢。体を動かすことも得意でダンスや身体表現の舞台にも多数出演。2012年横山氏に書き下ろしを依頼した『人の気も知らないで』で濃密な関西弁会話劇でも評価を得る。同作品でiakuの旗揚げ公演に参加し、3年間で10都市50ステージ以上出演。iakuには『粛々と運針』に続いて3作目の出演。
小松勇司〈〉
1988年11月1日生まれ。滋賀県出身。21歳で会社員を辞めた後、大阪を拠点に俳優活動を開始。舞台では劇団赤鬼『コズミックラテ』、システィーナ歌舞伎『GOEMON』、映像作品では『カーネーション』、『るろうに剣心』などに出演。舞台ラフカットオーディションを受けるため2012年に上京。近年の出演作品には、映画『アルキメデスの大戦』『海賊と呼ばれた男』『愚行録』『レンコーンの夜』では主演を演じ、ドラマ『白い巨塔』『貴族探偵』またCMなど多数出演。
※開演の1時間前より受付開始、30分前開場
★託児サービスあり
金・土曜日昼公演
対象:1歳~未就学児/定員あり/要予約/料金1,000円。
観劇日の1週間前までに、劇場チケットボックス(TEL03-3223-7300)まで、お申込みください。
※車椅子スペースをご利用の方は、前日までにお申し込みください(定員あり)。
※障がい者手帳をお持ちの方は、座・高円寺チケットボックスでのご予約に限り1割引きになります。
東京都杉並区高円寺北2-1-2
TEL 03-3223-7500
MAP
JR高円寺駅 北口徒歩5分
※土日・祝日の中央線快速は高円寺駅には停車しませんのでご注意ください
※駐車場はございませんので、お越しの際は公共交通機関をご利用ください
【追加販売】10月16日(金)10:00~
このたびの政府の制限緩和を受け、 客席前方の空席はそのままに、後方の一部でこれまで左右1席を空けてあった座席を新たに発売させていただきます。連席になる場合がございますのでご了承の上、お買い求めくださいませ。
【料金】全席指定
一般 4,000円
U-25 2,000円
高校生以下 1,000円
※U-25と高校生以下は当日年齢を確認できるものを提示
※U-25と高校生以下は枚数限定
※未就学児入場不可
【購入】
<チケットぴあ>
https://w.pia.jp/t/iaku/
0570-02-9999 <コードP:503-070>
セブン-イレブン、チケットぴあ 店舗
<イープラス>
https://eplus.jp/iaku/
ファミリーマート店内 Famiポート
<ローソンチケット>
https://l-tike.com/iaku/
ローソン、ミニストップ店内 Loppi <Lコード:34058>
<演劇最強論-ing>
http://www.engekisaikyoron.net/
<座・高円寺チケットボックス>(月曜定休)
電話:03-3223-7300(10時〜18時)
窓口(10時〜19時)
https://za-koenji.jp(無休24時間受付)
※座・高円寺チケットボックスでは一般チケットのみ取り扱いいたします
※座・高円寺の劇場回数券「なみちけ」もご利用いただけます
公演に関するお問合せ iaku 080-9759-2383
チケットに関するお問合せ サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(月~金・12時~15時)
※開演の1時間前受付開始、30分前開場
伊丹市伊丹2-4-1
TEL 072-782-2000
MAP
JR伊丹駅前
阪急伊丹駅より東へ 徒歩10分
JR大阪駅より宝塚線利用 約15分
阪急梅田駅より神戸線塚口駅乗換伊丹線 約22分
【発売日】9月27日(日)10:00~
【料金】 全席指定
一般 4,000円
U-25 2,000円
高校生以下 1,000円
※U-25と高校生以下は当日年齢を確認できるものを提示
※U-25と高校生以下は枚数限定
※未就学児入場不可
【購入】
<チケットぴあ>
https://w.pia.jp/t/iaku/
0570-02-9999 <コードP:503-071>
セブン-イレブン、チケットぴあ 店舗
<イープラス>
https://eplus.jp/iaku/
ファミリーマート店内 Famiポート
<ローソンチケット>
https://l-tike.com/iaku/
ローソン、ミニストップ店内 Loppi <Lコード:34058>
<演劇最強論-ing>
http://www.engekisaikyoron.net/
<アイホール>
電話予約のみ 072-782-2000(9時~22時・火曜休館)
※アイホールでは一般チケットのみ取り扱いいたします
公演に関するお問合せ iaku 080-9759-2383
チケットに関するお問合せ サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(月~金・12時~15時)
舞台美術 … 柴田隆弘
舞台監督 … 青野守浩
照明 … 葛西健一
音響 … 星野大輔、今里愛
演出助手 … 朝倉エリ
衣裳 … 中西瑞美(ひなぎく)
ドラマトゥルク … 上田一軒
文芸協力 … カトリヒデトシ
映像収録 … 堀川高志(kutowans studio)
チラシ撮影/宣伝美術 … 下元浩人(EIGHTY ONE)
チラシヘアメイク … 田沢麻利子
宣伝 … 吉田プロモーション
制作統括 … 笠原希
制作 … 德永のぞみ
制作協力 … 高村楓
後援 … 杉並区(東京公演)
提携 … NPO法人劇場創造ネットワーク/座・高円寺(東京公演)
提携 … 伊丹市立演劇ホール(伊丹公演)
主催 … 一般社団法人iaku
令和2年度(第75回)文化庁芸術祭参加公演