2024.7/11thu~9/8sun
2013年初演の『流れんな』は、iaku設立2年目にして、はじめて大型の巡演にチャレンジした作品でした。大阪の八尾市プリズムホールの企画に採択されたのを皮切りに、福岡のぽんプラザホール、2014年には東京の三鷹市芸術文化センター、三重県文化会館と、各地の公共ホールの援助や協力を得ながら、背伸びしてやり遂げた4都市公演でした。中でも三鷹のネクストセレクションに選んでいただけたことは大きく、『流れんな』で東京のお客様、演劇関係者の皆さんにiakuを知ってもらえたという実感も持てました。初演を立ち上げてくれた出演者、演出の上田一軒さんには感謝しかありません。あれから10年。何年経っても上演される普遍的な戯曲を作り続けることは目標のひとつですが、時代が移りゆく中で、その難しさも痛感しています。コロナもあり、自分自身の環境も、社会の様相も大きく変化しました。『流れんな』では、海洋汚染や企業の隠蔽体質といった社会的な問題、また、出生前診断や生体肝移植における倫理的な問題など、現在においても解決をみない諸問題が多数描かれています。また、当時SFとして持ち込んだ「人間の記憶を読み取って映像化する」技術は、現在、AIの進歩もあって実現に向けて研究が進んでいます。再演にあたり、自分で演出する上で、作品に散りばめられた多岐に渡る要素を、現在の認識・感覚でとらえ直し、新たな視点で取り組みたいと思っています。作品内で、数多の問題に押し流されそうになる登場人物たちは、戸惑い、抗いながら、「変化すること」に向き合いますが、これが、10年ぶりの再演に挑む私自身への課題にも連動していて、非常に興味深いです。時代の流れと変化に対峙することが、作品にも、公演企画そのものにも、テーマとしてのしかかってくるようです。
さて、もうひとつトピックがあります。私が2018年からワークショップやプロデュース公演などで長きにわたって関わらせていただいている、広島のアステールプラザとのご縁で、はじめて広島公演が実現できたことです。広島で出会った俳優、広島出身の俳優を中心にキャスティングし、もともと関西弁だったセリフを全編広島弁に改稿しました。昭和の残り香漂う港町の食堂に集う人物たちが土着的な言葉をまとうことで、ドラマのねらいがより強く立ち上がってくると思っています。
たくさんのチャレンジと課題をもって、2024年も4都市公演に臨みます。ご来場、心よりお待ちしています。
横山拓也
小さな港町にある食堂とまりぎ。父が一人で切り盛りしている店をずっと手伝ってきた娘、長女の睦美と、結婚して家を出た妹、皐月は一回り歳が離れている。母親が店のトイレで倒れたのは睦美が中学1年生のとき。そのとき、1歳にも満たなかった皐月には母親の記憶が無い。母の死から26年という長い年月が経った今、とまりぎは災難の渦中にある。店でも使っている食材、地元で獲れた月日貝から貝毒が見つかった。時を同じくして父が倒れ、店は休業を余儀なくされた。流すことができない苦悩を抱えた人々、その家族、店、町、海…。それでも、ここで生きていく。
昨年上演した『モモンバのくくり罠』で第27回鶴屋南北戯曲賞を受賞し、外部公演への書き下ろしでも高い評価を受けている横山拓也が、iaku初期話題作『流れんな』を全編広島弁に改稿、2024年版として上演します。
異儀田 夏葉
1981年生まれ。広島県出身埼玉育ち。早稲田大学卒業後OL時代を経てフリーの俳優として活動。劇団KAKUTAに10年間在籍ののち2022年退団。近作に<舞台>EPOCH MAN『我ら宇宙の塵』、オフィスコットーネ『磁界』、エイベックス・エンタテイメント『あの子より、私。』、タカハ劇団『ヒトラーを画家にする話』。映像作品ではNHK『光る君へ』『おかえりモネ』『麒麟がくる』『透明なゆりかご』『ここは今から倫理です』TX『シェフは名探偵』等。主演短編映画『お願いだから唱えてよ』(佐島由昭監督)にて第2回SAITAMAなんとか映画祭にて俳優賞受賞。
今村 裕次郎〈小松台東〉
1979年生まれ。広島県出身。高校卒業後上京。2001年らくだ工務店の劇団員となり解散迄の12年間全ての作品に出演。2019年小松台 東の劇団員となり活躍中。主な出演作、<舞台>らくだ工務店『火葬』、『TAKE FIVE2’17』、ソラカメ『熱狂パンク』、Fling Trip『ウソトリドリ』、小松台東『ツマガリく~ん』、ペテカン『ピアニッシモ』、<ドラマ>NHK『かぶき者慶次』、TBS『Nのために』、NHK『そろばん侍 風の市兵衛』、TBS『この世界の片隅に』、 KTV『竜の道』、TX『ちょい釣りダンディ』、<映画>『バンクーバーの朝日』、『夜空はいつも最高密度の青色だ』、『茜色に焼かれる』、『吟ずる者たち』などがある。
近藤 フク〈ペンギンプルペイルパイルズ〉
1982年生まれ。福井県出身。立命館大学在学中に舞台演技に触れ、2004年上京。ENBUゼミナールで舞台演技を学ぶ。卒業後KERA・MAPや東京タンバリンなどの舞台に出演し、2006年にENBUゼミナールの講師でもあった倉持裕が主宰する劇団ペンギンプルペイルパイルズに出演。2008年に劇団員となる。以降劇団公演以外にも、舞台・CM・ドラマ・映画等出演多数。
松尾 敢太郎〈劇団あはひ〉
1998年生まれ。広島県出身。早稲田大学文学部文学科演劇映像コース卒業。2013 年、映画『夏休みの地図』(監督:深作健太)のオーディションに合格し俳優デビュー。 以後、瀬戸山美咲、土田英生らの演劇作品に出演しながら舞台の経験を積む。上京後、2018年に劇団あはひを結成。史上最年少で下北沢本多劇場に進出した。団体外での近年の出演作に、宮島醤油株式会社ショートムービー『美味しいは、変わらない記憶だ』(主演)、NHK FMシアター『ふたつのせかい』、<映画>『鯨の骨』(監督:大江崇允)、<舞台>『跡先』などがある。
宮地 綾
1995年生まれ。 兵庫県出身。広島県育ち。幼少期よりバレエ、現在ではジャズダンスを中心にコンテンポラリーダンスの活動も始める。主な出演作品に、<舞台>『ヒロシマの孫たち』、演劇引力廣島プロデュース公演 『広島ジャンゴ』『泥を泳ぐ』、リーディング公演『雉はじめて鳴く』、おきらく劇場ピロシマ『ウタとナンタの人助け』他、 三重県第七劇場『三人姉妹』等、広島を拠点に県内外で活動。
※開演の45分前受付開始、30分前開場
※上演時間は約100分を予定しています。
舞台鑑賞サポートあり
アフタートークあり
東京都世田谷区北沢1-45-15
03-3469-0511(受付時間:11:00~19:00)
MAP
小田急線「下北沢駅」東口、
井の頭線「下北沢駅」京王中央口より徒歩約5分
発売日
5月25日(土)午前10時から一般発売
料金〈全席指定〉
一般:前売 5,500円/当日 6,000円
U-25(25歳以下):前売・当日共 2,200円
高校生以下:前売・当日共 1,100円
※「U-25」及び「高校生以下」は、いずれも公演当日の年齢。
当日年齢を確認できるものを提示
※未就学児入場不可
チケット取り扱い
チケットぴあ(セブン-イレブン店舗)
https://w.pia.jp/t/iaku/
Pコード:526-719
イープラス(ファミリーマート店舗)
https://eplus.jp/iaku/
ローソンチケット(ローソン、ミニストップ内Loppi)
https://l-tike.com/iaku/
Lコード:33946
演劇最強論-ing
http://www.engekisaikyoron.net/
(手数料無料)
観劇について不安なことは
遠慮なくお問い合わせください。
申込:iaku メール/info.iaku@gmail.com
TEL/080-9759-2383
7月17日(水)14時の回
上演台本の貸し出し(公演1週間前にデータを送付)、手話通訳者による受付窓口対応、手話通訳者による開演前の事前解説
7月19日(金)14時の回
音声ガイドによる開演前の事前解説、前方席の確保(7月15日までに予約)
※音声ガイドによる本編の解説が7月7日追加になりました。
※開演の45分前受付開始、30分前開場
※上演時間は約100分を予定しています。
舞台鑑賞サポートあり
アフタートークあり
発売日
5月25日(土)午前10時から一般発売
料金〈全席指定〉
一般:前売 4,500円/当日 5,000円
U-25(25歳以下):前売・当日共 2,200円
高校生以下:前売・当日共 1,100円
※「U-25」及び「高校生以下」は、いずれも公演当日の年齢。
当日年齢を確認できるものを提示
※未就学児入場不可
チケット取り扱い
チケットぴあ(セブン-イレブン店舗)
https://w.pia.jp/t/iaku/
Pコード:526-717
イープラス(ファミリーマート店舗)
https://eplus.jp/iaku/
ローソンチケット(ローソン、ミニストップ内Loppi)
https://l-tike.com/iaku/
Lコード:54533
演劇最強論-ing
http://www.engekisaikyoron.net/
(手数料無料)
観劇について不安なことは
遠慮なくお問い合わせください。
定員有・要予約・先着順
申込:iaku メール/info.iaku@gmail.com
TEL/080-9759-2383
車いすスペースを客席前方にご用意しています。
7月27日(土)13時の回
上演台本の貸し出し(公演1週間前にデータを送付)、手話通訳者による受付窓口対応、手話通訳者による開演前の事前解説
7月28日(日)13時の回
音声ガイドによる開演前の事前解説、前方席の確保(7月25日までに予約)
※音声ガイドによる本編の解説が7月7日追加になりました。
8月3日(土) 13:00 / 18:00
8月4日(日) 13:00
※開演の60分前受付開始、30分前開場
※上演時間は約100分を予定しています。
愛知県名古屋市中区葵三丁目21番19号
Menicon Theater Aoi Bldg. 内
MAP
JR中央本線 千種駅地下改札口方面5番出口より徒歩4分
名古屋市営地下鉄 東山線:千種駅5番出口より徒歩4分
名古屋市営地下鉄 桜通線:車道駅4番出口出てすぐ左折。徒歩約7分
発売日
5月25日(土)午前10時から一般発売
料金〈日時指定・整理券番号付き自由席〉
一般:前売・当日共 4,500円
〈シアターAoiオープン1周年記念価格〉
U-25(25歳以下):前売・当日共 1,000円
障がい者割引:前売・当日共 2,000円
※未就学児入場不可
※「U-25」は当日年齢を確認できるものを提示
※障がい者割引は、障害者手帳等をお持ちの方がご購入いただけます。当日会場にて手帳等をご提示ください。介助が必要な場合、介助の方は1名様のみ無料です。(電話・窓口受付のみ対応)
チケット取り扱い
メニコン シアターAoi
窓口販売:シアターAoi事務室
(受付時間: 10:00-17:00 *休館日をのぞく)
電話予約: 052-938-7185
(予約から1週間以内に劇場事務所で引取・精算/
受付時間: 10:00~17:00 *休館日をのぞく)
Web予約: https://meniconart.or.jp/aoi/schedule/iaku-nagarena.html
チケットぴあ(セブン-イレブン店舗)
https://w.pia.jp/t/iaku/
Pコード:526-394
※ チケット購入後のキャンセル・変更・払戻はできません。
※ 車椅子でのご来場、補助犬のご同伴をご希望の方は、お電話にてお申込みください。
※ 購入方法によりチケット代金のほかに手数料が必要になる場合があります。
公益財団法人メニコン芸術文化記念財団
Email:info-aoi@meniconart.or.jp
TEL:052-938-7185(受付時間: 10:00~17:00)*休館日をのぞく
FAX:052-982-9108
「凪の演劇祭〜HIROSHIMAシアターフェスティバル2024〜」参加
※開演の45分前受付開始、30分前開場
※上演時間は約100分を予定しています。
アフタートークあり ゲスト: 福名理穂(ぱぷりか)
広島市中区加古町4-17
MAP
JR広島駅からの交通手段
市内電車利用:広島港行(紙屋町経由)-市役所前下車(600m)
もしくは江波行-舟入町下車(400m)
バス利用:広島バス 24号路線もしくは吉島営業所行
または吉島病院行-加古町下車(200m)
タクシー利用:約15分
発売日
7月7日(日)午前10時から一般発売
料金〈全席指定〉
一般:前売 3,500円/当日 4,000円
U-25(25歳以下):前売・当日共 2,200円
高校生以下:前売・当日共 1,100円
※「U-25」及び「高校生以下」は、いずれも公演当日の年齢。
当日年齢を確認できるものを提示
※未就学児入場不可
チケット取り扱い
チケットぴあ(セブン-イレブン店舗)
https://w.pia.jp/t/iaku/
Pコード:526-795
JMSアステールプラザ情報交流ラウンジ
(9:00~21:00)
舞台美術 : 柴田隆弘
照明 : 葛西健一
音楽 : 山根美和子
音響 : 星野大輔
音響オペ : 今里愛(Sugar Sound)
衣裳 : 今井由希
演出助手 : 朝倉エリ
舞台監督 : 青野守浩
宣伝 : 吉田プロモーション
宣伝美術 : 下元浩人(EIGHTYONE)
宣伝写真 : 井手勇貴
宣伝ヘアメイク : 田沢麻利子
映像収録 : 堀川高志(kutowans studio)
鑑賞サポートコーディネート : 舞台ナビLAMP
制作協力 : 吉乃ルナ、中川拓也、三國谷花
広島公演協力 : 池田典弘、宮川愉可(INAGO-DX)
ラインプロデューサー : 笠原希
愛知公演主催
公益財団法人メニコン芸術文化記念財団
愛知公演後援
広島公演共催
(公財)広島市文化財団 アステールプラザ
東京・大阪・広島公演主催
一般社団法人iaku
東京・大阪・広島公演助成
文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業(公演創造活動))
独立行政法人日本芸術文化振興会